について、下記の本を読んで考えてみました。
「お母さんの自己肯定感を高める本 / 著書:松村亜里」
現在、教育心理学の分野で、ママから子どもへの効果的な声かけが、子どもの自己肯定感を育むことと関連性があることが科学的に実証されています。
しかし、そもそも自己肯定感が高くないママの場合、果たして子どもに効果的な声かけができるのでしょうか。
そこで本記事では、ではどのようにしてママの自己肯定感を高め、結果として子どもの肯定感をも高める環境が整備されていくのかについて、本書を読みながら考えていこうと思います。
はじめに、本書では自己肯定感について2つあると紹介しており、主に、以下の定義によって話を進めています。
“「ダメなところもいいところも全部含めて自分が好き」というように、自己受容 ができている状態です。自己否定にはならないですね。”
- ママの幸せは伝染する
- パパがママの心の安全基地となる
- パパも自己肯定感を高める
ママの幸せは伝染する
本書では、子どもが幸せを感じることのできる環境が、子どもの自己肯定感を高めると述べており、そしてママ自身が幸せかどうかが鍵となると述べています。
ママが幸せでないと、子どもをはじめ、パパも含めて家族全体が幸せにならないのです。
前回いくつかのブログで、子どものやり抜く力、自制心などに影響を与える「非認知スキル」について紹介しました。子どもがストレスを感じる環境は、その非認知スキルの獲得や、挑戦する心を後押しする自己効力感にも影響を及ぼします。
ということは、ママの幸せは、子どもがそれらのスキルを獲得するための前提条件となるのです。
子どもへのアプローチを考える前に、ママが気持ちよく子育てをできる環境が重要なのです。
パパがママの心の安全基地となる
心理学用語で、「心の安全基地」があります。
ママが子どもの「心の安全基地」となることで、新たに挑戦するときや困難に立ち向かい克服しようとするなどの、挑戦意欲、いわゆる”自己効力感”に影響を与えると言われています。
そして、その自己効力感を刺激するものに、自己肯定感が重要なのです。
失敗し成功しなくても、何が起きてもママが受容してくれるという安心感が自己肯定感を高める要因となり、挑戦や困難に立ち向かう子どもの自己効力感を高めるのです。
しかし、ママが子どもの「心の安全基地」となるためには、ママから子どもへ適切な対応がないと「心の安全基地」はいつまでたっても構築されません。
それと同様に、パパがママの心の安全基地となるためには適切なアプローチが必要なのです。
それは、パパが育児に参加することで、ママの悩みやお互いが感じるもの、思うことを共感することに繋がり、その共感することがママの自己肯定感を高めることに繋がるのです。
普通のことですが、非常に難しいことでもあります。
子育てにおいては、パパが俯瞰して全体を見まわすような立ち位置でもいいかもしれません。もちろん、ママ、パパが俯瞰的になれることが一番望ましいですが、時には難しいことの方が多いでしょう。
今、ママに何が必要で、どのようなサポートを欲しているのか、パパがママの「心の安全基地」となることで、ママの成長に繋がるのではないでしょうか。
パパも自己肯定感を高める
子どもやママの自己肯定感を考える場合、パパの自己肯定感を高めることも重要ではないでしょうか。
パパの自己肯定感を高めることができないで、ママの自己肯定感を高めることができるはずがありません。そして、家族を幸せで満たすことはできません。
なので、ママとパパがお互いの「心の安全基地」となるよう意識することは重要です。
パパ自身、それらのスキル獲得のためにママの助けが必要であり、お互いに日常生活に自己効力感、非認知スキル、自己肯定感を高める取り組みが重要です。
大人と子どもの違いは、演繹的にスキルを獲得できるという点があります。
パパの自己肯定感をどのように高めていけばいいのか、本書は、そのヒントにもなることでしょう。