子育てを実践していて、子どもが将来何かしら成功を治めるような人材になって欲しいという願いは、全てのパパやママが持っている願いではないでしょうか。
最近では、子どもの将来の成功に重要だと言われているスキルで、「非認知スキル」があります。
今回は、そのパパやママの願いの一助となるような、「自分をコントロールする力 非認知スキルの心理学 森口佑介」の本をネタバレしない程度にご紹介します。
おそらく、非認知スキルについてご存知の方は少ないと思うので、下記引用です。
非認知スキルとは、「他者とうまくつきあう能力、自分の感情を管理する能力、目標を達成する能力」の3つが挙げられている。
目次:
パパやママに知って欲しい「非認知スキル」
子育ての視点を変える
目的を持った行動の重要性
パパやママに知って欲しい「非認知スキル」
“IQ” について知っているパパママは多いと思うが、「非認知スキル」について知っているパパやママはどれくらいいるのだろうか。おそらく、そう多くはない。
それは、社会に未だに学校のネームバリューや学歴を、個人の成功と紐付けるような風潮があるからではないだろうか。
そして、その風潮に乗って、子育てや学校教育では、容易に評価可能な「知識の習得」にだけ意識が注がれ、子供がいざ社会人になった時には、その知識の量によって内定者の大半が決められる、というような誤解は未だに解けていないと感じるからだ。
本書では、森口は ”IQ” の重要性について述べているが、それと同等か、もしくはそれ以上に「非認知スキル」が重要であることを主張している。
なぜならば、実際社会において「知識の習得(IQを高めること)」にだけ重きが置かれた教育や子育てを受けた者が、会社の戦力として使えない現状が多くの経営者等から報告されているからである。
パパやママが「非認知スキル」というスキルがあるということを知り、IQ以外に大切なそのスキルの習得のための子育てにおける努力をしていくことが、戦力として使える社会人の排出へとシフトしていくことに貢献するのではないだろうか。
子育ての視点を変える
本書では、IQにおいても、非認知スキルにおいても、各家庭の経済状況が”良くも悪くも”影響を与えることについて述べている。
一般的なイメージとして、裕福な家庭に育った子どもは多くの知識習得の機会に恵まれており、そうではない状況で育った子どもは限定的である。
しかし、非認知スキルの獲得が、産前産後の子どもとパパやママとの関係、子どもの教育環境、やそれらを取り巻く子育て環境によって影響を受けることから、経済的な困難があるにせよ、子どもの成長のためにパパやママの行動を変えることは可能であるように思える。
そして、それが結果的に、子どもの「非認知スキル」の獲得に貢献するのである。
つまり、ここでの結論は、世帯の経済状況によってこれまで諦めていた子どもへの教育努力を、まずは「非認知スキル」獲得の為、パパやママの生活習慣を変え、子どもを取り巻く環境の変化への努力をしていくということである。
そのことにより、おのずと子どもは「知識」を獲得して、社会の即戦力に変貌していくのではないかと思う。
目的を持った行動の重要性
本書を読み進めるにあたって、「非認知スキル」や「実行機能」というキーワードがあり、後者をメインキーワードとしてその本書が構成されているようなものである。
そもそも、それらのスキル獲得がなくても、社会に出て戦力となったり、または社会に通用する人を排出することは可能ではないかという感が否めない。
人々が何か夢中になれるもの、好きなことを職業に選択し、運営してくことで自ずと強い信念を抱き、一つ一つの行動に目的を設定して、経営手法を学び、お金を稼ぎ、人を雇って共に働き、社会に貢献することは可能ではないだろうか。
もちろん、本書で紹介されているスキルを併用で活用することで、世渡りがより円滑に進むであろう。しかし、そのスキルは人が何か強い信念を持って行動をとった時に、そのスキルのより強い威力が発動されると考える。
つまり、子供がそのようになるためには、学校教育や家庭での教育を通して、子どもが夢中になったり、信念を持てる”何か”に巡り合えるような環境にいたかどうか、奨励してもらえるような環境にいたかどうかが重要ということである。